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リハビリテーション科(中央リハビリテーション部)

診療科の特色(専門分野等)

県内最高水準の施設(運動療法室、作業療法室、物理療法室、水治療室、運動浴プール、屋外訓練場)と充実したスタッフ(医師2名、理学療法士(PT)10名、作業療法士(OT)5名、言語聴覚療法士(ST)2名)を備えて、総合リハビリテーション施設の承認を受けています。

対象疾患としては、脳外科との緊密な連携により、脳血管障害患者に対して入院直後よりリスク管理と適切な運動を行い、早期離床に努めています。整形外科領域では切断や骨関節疾患、脊椎関連疾患などに対して術後訓練はもとより術前から評価指導を行うことにより、早期社会復帰をめざしています。

そのほか、呼吸器疾患や糖尿病など各種内科疾患にも対応しています。さらにPT、OTだけでなく、STとして専任の言語聴覚士が失語症の治療や、摂食嚥下障害に対する指導にも取り組み、成果を上げています。

理学療法

広さ314m2の運動療法室は、妙高山を望む淡いスモークガラスの大きな窓からやわらかな光が差し込む恵まれた環境の中、理学療法士が、整形外科疾患や脳血管障害、呼吸、循環、内分泌疾患など事故や病気などで運動機能に障害を持った方に対して、受傷(発症)早期より手術適応の方には術前訓練なども実施して、歩行など移動能力の獲得を目指して機能回復訓練を行っています。主な治療訓練機器としては、平行棒7台、エアロバイク、コンピューター筋力測定装置、バイブラバス、電気温熱治療装置、屋外訓練場などを完備しています。

平行棒

エアロバイク

コンピューター筋力測定装置

物理療法室

渦流浴

作業療法

広さ275m2で、ワンフロアの作業療法室では作業療法士が、整形外科疾患や脳神経外科疾患などで、特に上肢(手)に障害を持った方に対し、十分な評価に基づいて適切な治療を行い、退院後の家庭生活や職業復帰に適した動作能力の獲得を目指します。必要に応じて家屋改造指導や自立支援介助機器の紹介も行っています。おもな訓練用設備機器として環境制御装置や日常生活動作訓練室(和室、浴室、トイレ、キッチン)、天井走行式リフター、屋外作業訓練用の畑・花壇などがあります。

環境制御装置

天井走行式リフターと和室

高さ調整式浴室

車椅子用キッチンセット

屋外訓練場

歩行訓練場

花壇

冬は雪のため屋外訓練場を使用できないことが多いのですが、明るく暖かな訓練室でたくさんの患者さんが元気に機能回復訓練に励みます。
春になれば屋外訓練場の花壇には、花がたくさん咲きます。

言語聴覚療法

言語聴覚士は、中枢神経領域などの病気や外傷によってコミュニケーション能力や嚥下摂食機能に障害を持った方に対して治療実績を上げています。

集団訓練室

個別治療室

摂食・嚥下障害のリハビリテーション

当科では、脳血管障害の後遺症の一つである摂食嚥下障害のリハビリテーションに積極的な取り組みを行っています。一般に摂食嚥下障害は、先行期・準備期・口腔期・咽頭期そして食道期に分類できます。それぞれの障害のタイプにより訓練手技が異なりますが、十分な対応を整えています。診断に向けて食道造影や内視鏡検査の他に、患者さんへ負担の少ない唾液反復テストや水飲みテスト・段階的経口摂取訓練法を中心に訓練を進めています。また、口腔ケアの徹底・義歯装用訓練・刺激促通法による嚥下機能の改善を進めていきます。嚥下訓練食はそれぞれの病態に合わせて、3タイプを用意して移行食として対応しています。

作業療法士による日常生活動作(ADL)訓練と共に、滑り止めマットや残存機能を活かしたスプーン等の提供も行っています。理学療法士による体幹機能訓練や最適なポジショニングの指導・肺炎予防に向けた肺理学療法・スクイージングの指導も行っています。

歯科口腔外科では、口腔ケアの指導・齲歯や義歯の治療、摂食訓練の進行に合わせて義歯の再制作や補修も行います。

加齢に伴う誤嚥に対しては、嚥下体操や構音体操の指導、摂食環境の整備を行っています。また、様々な嚥下補助食品等の紹介や各社のパンフレットの紹介、嚥下障害の教育ビデオや書籍も常備して対応を行っています。

診療スタッフ

リハビリテーション科部長

柿沼 健一

【学位】
医学博士
【資格】
日本脳神経外科学会脳神経外科専門医、日本脳卒中学会脳卒中専門医、
社会医学系専門医協会社会医学系専門医・指導医、医師の臨床研修に係る指導医研修会修了者
日本医師会認定産業医、認知症サポート医
【表彰】
救急業務法制化50周年救急功労者総務大臣表彰(皇居特別参観)

リハビリテーション科第2部長

土谷 正彦

【専門】
手の外科
【資格】
日本整形外科学会整形外科専門医、日本手外科学会手外科専門医