ろうさいニュース

当院の理念
「働く人の健康を守り、地域の急性期医療に貢献します」

第42号
2006年1月1日

新潟労災病院
上越市東雲町1−7−12
TEL:025(543)3123
URL http://niirou.jp/

地域医療支援病院を目指して

病院長   酒井邦夫

 新年おめでとうございます。
 当院は、平成16年度の独立行政法人化を迎えるにあたり、急性期病院として生き抜いていくために、三つの大きな目標を立てました。一つ目は管理型臨床研修病院になることであり、二つ目は病院機能評価で認定されること、そして三つ目が地域医療支援病院になることでした。昨年までに最初の二つの目標は達成いたしました。今年は、残る一つの目標である、地域医療支援病院の承認を目指して努力することとしておりますので、引き続きご指導並びにご支援賜りますよう、よろしくお願いいたします。

1.地域医療支援病院とは
 地域の診療所や病院の医師によって、より詳細な検査や入院・手術などの専門的な医療が必要と判断された患者さんに対して、適切な医療を提供することを目的とする病院で、県知事の承認を受けた病院を地域医療支援病院と言います。平成9年の第三次医療法改正で制度化された医療機関の機能別区分の一つであり、二次医療圏当たり一つ以上存在することが望ましいとされております。しかし新潟県では済生会新潟第二病院と新潟市民病院が認定されているだけで、上越医療圏ではまだ一つも認定されておりません。
 地域医療支援病院の承認要件は、@他の医療機関からの紹介患者数の比率が80%以上(承認初年度は60%以上)であること、A地域の診療所・病院と高額医療機器や病床の共同利用を行っていること、B24時間体制の救急医療を提供していること、C地域の医療従事者の資質向上のために研修を実施していること、などとなっております。
 なお平成16年7月の規程の一部改正により、上記@の要件は、次のいずれかの要件を満たす場合も同様の取扱いをすることになりました。すなわち、(ア)紹介率が60%を上回り、かつ、逆紹介率が30%を上回ること、(イ)紹介率が40%を上回り、かつ、逆紹介率が60%を上回ること、の2要件です。この一部改正は、一見して承認要件が緩和されたかにみえますが、紹介率算定式が同時に変更されたために、逆に大変厳しいものになっているのが現状です。これから予定されている平成18年度の医療制度改革では、是非適正な要件に改めていただきたいものです。

2.当院におけるこれまでの取り組み
 当院は平成15年2月、地域医療連携室(旧称:病診連携室)に専任職員を配置し、近隣の診療所や病院等との連携の充実に努めてまいりました。そのときまでに取り組みを始めていた脳外科MRIのFAX予約システムやFAXによる全科新患予約システムの円滑な運営に努めるとともに、紹介状を持参された患者さんの返信のチェックなど、医療連携の地道な活動を続けております。
 平成16年6月には開放病床が発足いたしました。これは、「かかりつけの開業の先生が、患者さんの入院加療が必要と判断したとき、当院の開放病床に入院させることにより、かかりつけの先生も当院の開放病床に出向いて当院の主治医とともに患者さんを診察し、加療できるシステム」です。患者さんにとっては、「当院の主治医」と「かかりつけの開業の先生」の二人の主治医がいることになりますので、より綿密で安全な医療を受けることが可能となります。また退院後も、入院経過を熟知しているかかりつけの先生のもとで診療を継続することができますので、まさに理想的な医療連携システムと言えます。
 当院は24時間体制の救急医療にも積極的に取り組み、最近は年間2,000件以上の救急車による搬送を受け入れております。また救急対策委員会の柿沼委員長を中心に、救急救命士との合同勉強会を2ヶ月に1回定期的に開催し、技術の向上を図るとともに、病院スタッフと救急救命士との顔の見える関係の構築に努めております。
 また地域に開かれた病院として、最近問題になっているアスベスト関連疾患に関する講習会など、各種研修会を病院主催ないし共催で開催し、地域の医療従事者の資質向上に寄与しております。

3.患者さんへのお願い
@ 初診の患者さんは、かかりつけの開業医または病院からの「紹介状」を是非ご持参ください。紹介状には、これまでの治療経過や使われている薬の内容が記載されておりますので、紹介状をもとにして適切な治療を行うことができるからです。また、紹介状をお持ちでない患者さんには「初診特別料金」として2,100円をいただいておりますが、紹介状を持参された場合はこの「初診特別料金」は免除されます。
A 当院の登録医をされている近隣の開業医の先生からの紹介で当院に入院される場合は、登録医のお勧めにより、上記の開放病床を利用できます。かかりつけの先生とご相談ください。
B 急性期の治療が終了して病状が安定した場合は、お近くの診療所・病院へご紹介いたします。これを逆紹介と言っておりすが、ご遠慮なくご希望を担当医にお申し出ください。
 地域医療支援病院を目指すにあたり、患者さんには上記の3点をお願いしたいと思います。厚生労働省の推進する「地域完結型医療」が円滑に行われるためにも、地域住民の皆さまのご理解とご協力をお願いする次第です。

アスベストに関する検診コースのご案内

 当院ではアスベストに関する検診を下記のとおり行っておりますので、ご案内いたします。職業上アスベスト曝露の可能性が考えられる方は、@コースまたはAコースのいずれかをお選びください。Aコースの方が検診の精度は高くなります。職業上アスベスト曝露の可能性は考えられないが、日常生活でのアスベスト曝露等による健康影響を心配されている方はBコースをお選びください。胸部CT検査は高性能の16列マルチスライスCT(シーメンス社製)で行います。

@ アスベスト一般検診コース

対  象: 職業上アスベスト曝露の可能性が考えられる方
検診項目: 問診・診察・胸部エックス線検査
検診日時: 毎週火曜・木曜 午前中
検診料金: 6300円(税込)
申込方法: 原則として予約制(次のいずれかの方法による)
1)医事課医事係(025-543-3123  内線1233)へ電話
2)医事課0番窓口で直接予約

A アスベストCT検診コース

対  象: 職業上アスベスト曝露の可能性が考えられる方
検診項目: 問診・診察・胸部エックス線検査・胸部CT検査
検診日時: 毎週火曜・木曜 午前中
検診料金: 18900円(税込)
申込方法: 原則として予約制(次のいずれかの方法による)
1)医事課医事係(025-543-3123  内線1233)へ電話
2)医事課0番窓口で直接予約

B 肺がん・中皮腫CT検診コース

対  象: 職業上アスベスト曝露の可能性は考えられないが、日常生活でのアスベスト曝露等による健康影響を心配している方
検診項目: 簡易問診票の記入・胸部CT検査
検診日時: 毎日(月〜金)13:30〜16:30
検診料金: 12600円(税込)
申込方法: 予約制(次のいずれかの方法による)
1)受診申込書を医事課に郵送/FAX (025-543-7110)
2)医事課医事係(025-543-3123  内線1233)へ電話
3)医事課0番窓口で直接予約

「みんなのひろば」

 例年にない12月の大雪でしたが、みなさまお元気ですか?雪にも負けず、早朝から道路が渋滞しているのを見ると、「雪国の人は強い!」と胸を張りたくなります。遠い春を待ちながら、一句いかがですか?

散 歩 道

ああ、憧れのロマンス人生

 カサカサと鳴る落ち葉を踏みしめながら歩く公園。触れ合う肩が幸せに震える。秋風よ、どうか高鳴るこの胸を静めて!
 なーんて身を焦がし尽くす大恋愛に憧れつつも、ひたすら堅実路線をまっしぐら。嫁いだ先はなんと上越ロマンス街道(?)のスタート地点。国分寺、親鸞聖人上陸の地、五智公園、春日山へと続く散歩コースはなかなかに味わい深い。海あり山ありの贅沢コースだ。
 その気があれば、将来必ずお世話になる『五智火葬場』に立ち寄ることもできる。この年になるとさすがに身近に感じる名所だ。合掌すれば気持ちが落ち着く。
 健脚コースは展望台まで登ろう。ちっぽけな下界を見下ろしながら、誰にも邪魔されずに抱き合える。喧嘩の後でもすぐに縒りを戻せること請け合い。事前にご一報くだされば、散歩を中止し二人の世界に立ち入らないことを約束する。
 ほうら、今日もアベックが楽しそうにウォーキング。でも、なーんか中年ばーっかり! (K.I)

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