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マグネシウム摂取・下半身の冷えをとる


病理診断科部長  川口 誠

新型コロナが収まらない。しかし、それを理由に、食後血糖値が上がる食べ物や、緊急時ということで、カップ麵、スナック菓子、清涼飲料水などに頼り、それを簡単に飲んだり食べたりしちゃ駄目。今、世の中、動けばマスクをしなくてはならないし、メガネが曇るのが嫌なので、ちょっとぐらい口呼吸を習慣にしても大丈夫、というような、そんな態度も駄目なのだ(1日にただの一回すら、呼気・吸気を喉に通しては駄目!私の過去の記事を参照して下さい)。つまり、「今の巣ごもり時期だけはすべてを忘れ、白米、スイーツやフルーツに恋しよう」とか「こんな時期、頑張っている自分へのご褒美スイーツ」、何て事は絶対にあり得無いのだ。こんな状況下でも自分自身の健康をしっかりと守る行動を頑固に継続しなくてはならない。

今回は「マグネシウム・冷え」の話をする。冷えは万病の元(夏の冷えも冬の冷えも同様)であり、是非とも防ぎたいものだ。「頭寒足熱」が大事。下半身を冷やしては駄目で、逆にくびから上は常時冷えてないと駄目なのだ。以下に守るべき3項目がある。私自身は毎日実行している行動であり、使用中の商品名も出してしまうつもりである。何故ならその方が説明し易く、理解し易い。

(1)何は無くてもマグネシウム摂取
下半身の冷えを取る基本はマグネシウム摂取である。これ無しでは、髪・肌のツヤも、「夜中にあしがつる」こむら返り予防も、冷え取りも無理。つまり、マグネシウム摂取無くしては美容も健康も有り得ないのである。日本人男性の食事摂取基準(2010年版)は370mg/日(女性は290mg/日)であり、WHO推奨量は 420mg/日である。食事から摂取するのが基本であるが、魚・納豆・豆腐・海産物を主体とする日本食を常に食べている人以外では、なかなか食物からの定期的で十二分な摂取は難しい。糖尿病予備軍で、糖質制限、脂質主体の食事をしている方にとっても結構難しい。そこでだ。補助的に使っているのが、「天海のにがり、450ml」である。勿論、他社の製品でも良い。これは1日の必要量を約15ml(キャップ一杯黒線まで)で補えるという使い易い製品である。コーヒー、味噌汁、スープ、携帯水筒のお茶や水、など何に加えても良い。マグネシウム摂取、ほとんどの現代日本人が疑い無く不足していると言われている。「は? へ、マグネシウムですと?聞いたことありませんな。テレビでもカルシウムは体に良い、現代の暮らしはカルシウム不足と言ってますけど」。そんな方に私の推奨する参考図書は、【糖尿病に勝つ! 「マグネシウム食」革命 横田 邦信 (著)】【世界最新の医療データが示す最強の食事術 満尾 正 (著)】である。便がちょっと緩くなるぐらい摂取しないと、自分は本当に足りていると考えない方がよい(これは私の目安)。

(2)マグネシウム風呂
2つ目がエプソムソルトを使用する入浴だ。ソルトという名前だが塩では無いので浴槽を傷めることは無い。硫酸マグネシウムであり、ここでもマグネシウム。マグネシウム風呂を楽しむべし。お風呂に150cc以上入れるだけ、20分以内の入浴となる。皮膚からのマグネシウム摂取・吸収が行われる。「20分入れば、骨まで行く」、公衆衛生の先生がこんな事をおっしゃっていた(骨は本当かどうか不明)。死海浴、海水浴が健康に良いと言われているのは、主にマグネシウム摂取に由来する(と私は信じる)。

(3)就寝時の靴下4枚重ね履き
にわかには信じがたかったが、私は今、実践しており、信者でもある。参考図書がある。【医者知らず「冷えとり」で完全健康人生 進藤 義晴 (著)】 【新版 万病を治す冷えとり健康法 進藤 義晴 (著)】。私が読んだのはこの2冊であるが、進藤先生の娘さんの著書もある。さらに靴下重ね履きの実践方法の図書も多い。進藤先生は「下半身の冷え」をとるだけで、あんまりいろいろな病気が治ってしまうので、小牧市民病院副院長就任後で、退職を機に自宅に「冷え取り」のための治療院を開業してしまった先生だ。
冷え取り靴下重ね履き、絹5本指-綿5本指-絹普通-綿普通、この順番で4足を重ねる。私は靴下を上から押さえるために、絹スパッツ一枚、綿スパッツ各一枚を履く。暑くないし、不思議な事に汗が気にならない。さらに、匂いも全く気にならん。多分、絹が凄いのだ。したがって、夏場でも2週間に一回ぐらいの洗濯で良し(臭くならない理由が全く解らんが)。我が家族は、私・妻4枚重ね(これが基本)、娘10枚重ね、進藤先生の娘さんに至っては15枚重ねらしい。朝、目覚めたときに下半身が冷えてないので、朝起き一発目で(朝起きてすぐという意味)、すでに、もう、すでに、もう、すぐに動くことが出来るのだ。では、「普段、冷えを取ってないと動くことは出来ないのですか?」という質問には、「よたよたして、そんな、全く動く事なんて出来ませんよ。不可能!」と答えたい。「マグネシウム摂取と冷え取りで」、不眠、便秘がどこかへ行ってしまったという知り合いは確実に存在する。

頭のてっぺんから、足先まで全て順調で健康という方以外、何かしら問題があれば、マグネシウム摂取、マグネシウム風呂、下半身冷え取りを試してみて下さいな。とにかく病院に来て、出されたお薬を安易に使う、この態度は絶対に避けたい。薬の使用は、良く聞いてから、さらによく調べてから。そのぐらい、お薬の使用には慎重にならなくては。
「マグネシウムと冷え取り」で、コロナには気を配りながら、健康になってしまおうじゃありませんか?

新潟労災病院 病理診断科、病理専門医、細胞診専門医 川口 誠

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