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サルコペニア・フレイルと食事


管理栄養士  宮尾 佐也加

今年は暖冬で雪が少なく、1~2月でもウォーキングやランニングをしている姿をよく見かけました。近年、超高齢化社会が進む中、健康寿命を延ばすために高齢期の健康づくりが注目されています。そこで健康づくりに必要なサルコペニア・フレイル予防と食事の大切さについてお話します。サルコペニアとは、「筋量と筋肉の低下が身体活動障害をもたらす症候群」と定義されており、いわゆる筋肉減少症のことです。進行すると転倒・骨折を招きます。その結果、フレイル(身体虚弱のこと)を引き起こし、要介護に移行するリスクが高くなります。フレイルにならないためには、まずサルコペニアを予防しましょう!それには運動が大切ですが、少ない食事量や偏食があっては、筋肉量の維持・増加に繋げることができません。まずは3食規則正しい食生活と週に2~3回体を動かす習慣をつけることから始めてみませんか?手軽にできるラジオ体操や20~30分のウォーキングなど、無理なく続けられる運動がおすすめです♪

2020年より「日本人の食事摂取基準」が改定され、フレイル予防の観点から高齢者のたんぱく質摂取量の下限目標量が、13~20%→15~20%に引き上がります。高齢期でもたんぱく質の摂取量の大切さがわかりますね。では、どのような食事をしたら良いでしょうか?それは、3食「主食・主菜・副菜」を組み合わせることがポイントです。主菜には、筋肉に必要なたんぱく質となる「魚・肉・卵・大豆製品」のどれか1つ選び、乳製品も1日1回取り入れることで、カルシウムとたんぱく質の不足を防ぐことができます。そうは言っても、たんぱく質だけを摂れば良いというわけではありません。主食・主菜・副菜をバランス良く食べることで体を動かすエネルギーとなり、筋肉量アップに繋がります。過度に主食を減らすことやおかず・野菜だけ…などのような食事をしている方は、まず食事を見直してみましょう。自分の身長・体重、活動量に合った適切な食事量を知りたい方は、管理栄養士にご相談下さい。皆様の健康づくりにお役に立てれば幸いです。

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