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ジェネリック医薬品について


主任薬剤師  二ノ倉 浩之

みなさんはジェネリック医薬品(後発医薬品)にどのような印象をお持ちですか?

安い。安いけど効くの?品質は大丈夫?・・・etc. いろいろなご意見、ご質問をお聞きする機会があります。今回はこの場をお借りしてジェネリック医薬品についてのご質問にお答えさせていただきます。

〇ジェネリック医薬品はどんなおくすり?
ジェネリック医薬品は、新薬(先発医薬品)の特許期間を満了した同じ成分を使った、品質、効き目、安全性が同等で、新薬より低価格なおくすりです。

〇どうして安いの?
新薬の開発は、長い年月と多額の費用(数百億円以上?)をかけて行われます。一方、ジェネリック医薬品は、開発にかかる費用や時間が少ないため低価格で提供されます。

〇効き目や品質は変わらないの?
ジェネリック医薬品は新薬と同じ成分を同じ量含有しており、効き目も安全性も同等です。国が定めた厳しい品質基準で承認され、法律にしたがって新薬と同様に製造管理や品質管理が厳しくチェックされています。さらに、製品によっては、服用しやすいように大きさや味・香りなどを改良したジェネリック医薬品もあります。

〇添加剤がちがっても大丈夫?
新薬と異なる添加剤を使用する場合がありますが、それ自身が体に作用したり有効成分の治療をさまたげるものは使用されていません。使用前例があり、安全性が確認されている添加剤が使用されており、添加剤が異なっても、効き目や安全性に影響はありません。

〇新しいジェネリック医薬品って?
ジェネリック医薬品への注目が高まるとともに、新たに「オーソライズドジェネリック」と「バイオシミラー」が登場してきました。オーソライズドジェネリックは、先発医薬品と全く同じ成分(原薬や添加剤、製造方法まで全て)のジェネリック医薬品です。バイオシミラーは、バイオ医薬品のジェネリック医薬品です。※バイオ医薬品:組み換えDNA技術、細胞融合法、細胞大量培養法などのバイオテクノロジーで製造された医薬品。

今、ジェネリック医薬品への切り替えによる医療費節約が期待されています。国民医療費が増加しており国民皆保険制度の維持のための負担も増加しています。自己負担の軽減だけでなく、将来の世代にその負担を先送りしないためにもジェネリック医薬品の使用が求められています。ジェネリック医薬品を希望される場合は、かかりつけの医師や薬剤師にお伝えください。

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