ろうさいニュース

当院の理念
「働く人の健康を守り、地域の急性期医療に貢献します」

第52号
2006年11月1日

新潟労災病院
上越市東雲町1−7−12
TEL:025(543)3123
URL http://niirou.jp/

一般病棟入院基本料の上位をめざすにあたり

看護部長  貞兼 すま子

 前回(平成18年6月第47号)お伝えしたように当院の看護体制がかわる、ということで今年の5月、一般病棟入院基本料10対1が承認されました。
 当院の今年度になっての変化として、入院基本料の変更と共に、亜急性病床の増床(13床→37床)、DPC導入、病棟再編成(今回は耳鼻咽喉科だけが病棟を移ることになった)、外来での女性外来新設・精神科増設・化学療法室の移設・増床、新オーダリングの採用、それに加えて8月の幹部会にて入院基本料7対1にむけての取り組みが決定されました。すでにご存知の方も多いと思いますが、厚生労働省の調査によると現在、入院基本料7対1を取得しているのが280施設、急性期の病院の65.8%は10対1以上となっています。当院でも幹部会決定以降、看護師募集のために色々な動きをしています。県下の看護学校はもちろん、近隣の県の看護学校訪問、看護職員のみならず、病院職員に向けての看護師確保のための依頼、退職者の掘り起こし、当院のホームページによる募集等、気の抜けない日々を送っています。来年の4月、7対1にむけての看護師数が確保された暁には例年にない数の新人、新採用者に対しての大規模なオリエンテーションが必要になってまいります。そして、その後は各セクションでのベッドサイドに対する教育すなわち看護技術・マニュアル指導、接遇教育など、一時的なもの、継続的なものを含め、例年各セクション1名〜2名の新規採用者に実施していたものが4名〜5名になる計算になり、いつもと勝手が違う場面が出てくることが予想されます。現場の戸惑いが目に見えるような気がします。受け入れ態勢に対するこれら看護部としての動きをソフト面としたならば、病院にとってハード面としての宿舎は?更衣室は?休憩室は?と解決しなければならない課題が山積しています。そこで看護部としては少なくとも前途洋洋と、期待に胸を膨らませて入職してくる看護師たちが戸惑うことのないように、現場の看護師達ときめ細かな打ち合わせをし、特にシステム面・ソフト面について検討し、一つ一つ確実に受け入れ環境を整備していきたいと考えています。

内視鏡診療センターの開設について

上部消化管スクリーニング検査において
経鼻内視鏡(鼻腔から挿入)を採用。

 2006年10月23日付けで新潟労災病院内視鏡診療センターが開設されました。消化器内科、消化器外科、呼吸器内科、呼吸器外科、耳鼻咽喉科の17名の医師が所属し、各専門分野において内視鏡検査、治療に24時間体制で携わることになりました。
 それと同時に上越地区の総合病院では初めて導入、県内でも総合病院での採用は数施設で通常の上部内視鏡検査に汎用している施設は2施設のみという外径4.9mmの非常に細径の最新内視鏡を採用して、患者さんの上部内視鏡検査中の苦痛緩和を第一に考えました。
経鼻挿入であるために、
・ 舌の付け根を通過しないため嘔吐反射がありません。
(ゲェー、オェーがない)
・ 検査中に会話が可能です。(不安が軽減できます)
・ 咽頭麻酔の必要性がないために、検査後にすぐに飲水、飲食が可能です。
・ 苦痛が少ないために鎮静剤投与が不必要で、それに伴う副作用もなくなり、鎮静が改善するまでの休憩時間もなくなります。
などと数多くのメリットがあります。

 診断能力は既存の内視鏡画像と遜色なく、同等であると考えられており、細径内視鏡であるために診断力が落ちることはないと各学会でも多数報告があります。
また今まで内視鏡検査を敬遠されていた方には、苦痛少なく、上部消化管の精密検査が受けられることで、バリウム検査では描出限界であった疾患である早期ガン、炎症などが、内視鏡での実際の粘膜面の観察を通して、早期発見、早期治療が可能になります。このことによる社会への貢献度は非常に多大であると考えます。
ぜひ苦痛の少ない胃カメラ検査を受けてみませんか。《予約制です。内科外来受付(内線3010)へご予約ください。》 

第3回糖尿病公開講座

 血糖値が高いと言われたことはありませんか?喉が渇く、尿が近いという症状はありませんか?糖尿病は自覚症状が無いまま進行します。今回の公開講座で糖尿病との上手な付き合い方を一緒に考えましょう。

テーマ 糖尿病との付き合い方

日 時 平成18年11月12日(日)
13:30〜15:00
会 場 市民プラザ 第1会議室
担 当 医師・糖尿病療養指導士
主 催 新潟労災病院コスモス会
※ 参加費無料
     事前の申し込みは不要です。
問い合わせ先 新潟労災病院 TEL 025−543−3123
検査科 土屋 ・ 5西病棟 柳沢
 

☆ 第2回股関節教室を開催しました ☆

 昨年に続き、より快適な生活を送っていただくために、第2回股関節教室を平成18年10月20日に開催しました。講師は、当院整形外科部長の岡部聡医師、「人工股関節置換術について」ポイントを絞ってお話をしました。
 参加者は、37名とご家族3名、当院の実習生3名、合計43名でした。
 たくさんの方に参加していただきありがとうございました。


=外来診療の変更に関するお知らせ=

産婦人科外来診療日の変更について  

 産婦人科外来は現在、毎週火曜日午後に開設しておりますが、諸般の事情により平成18年11月以降は第1、3、5火曜日のみの開設となります。
  なお、時間帯は従来どおり12時〜15時といたしますので、ご了承ください。

 

☆ 医療安全推進週間がやってきます ☆

 厚生労働省の提言で、医療安全に対する医療関係者の意識を向上させ、患者様やご家族、地域の方々の理解と認識を深めることを目的として、平成13年度から医療安全推進週間が設けられました。
 医療安全は医療関係者だけの努力では築けません。患者様やご家族の参加、つまり“変だな?”“おかしいな?”と疑問を感じたときは医療スタッフに気軽に声をかけていただくことがとても大切です。
 当院でも平成13年から様々な取り組みを行ってきました。今年度は「転倒・転落防止」をテーマに、ポスター展示・講演会などを下記のとおり計画しています。
 この機会に是非、当院に足を運んでください。お待ちしています。

医療安全推進週間 平成18年11月19日(日)〜11月25日(土)
ポスター展示 展示期間 平成18年11月15日(水)〜11月30日(木)
  展示場所 新潟労災病院 1階
シンポジウム  
   テーマ 「転倒・転落防止について」
   開催日時 平成18月11月28日(火)
17:30〜18:30
   開催場所 新潟労災病院 会議室

「みんなのひろば」

 遠くの山々のテッペンに白く雪がかぶりました。旅行にはでかけましたか? 紅葉、温泉、郷土料理。心の栄養、ちゃんと摂りましょう。体の健康は、心の健康から!

みなさまの素敵な作品をお待ちしています。
応募先:〒942-8502 上越市東雲町1丁目7-12
    新潟労災病院 総務課 「みんなのひろば」 係

☆ 収穫の秋 病院での風景 ☆

 さわやかな秋晴れの午後、リハビリテーション科屋外訓練場の狭い畑でさつまいも堀りを行いました。春に植えた紅あずまの苗12本が順調に生育し収穫となりました。天候を心配したり、カラスの攻撃にやきもきしたり・・・芋の量は、例年ほどではなかったのですが、ホクホクして優しい甘味の芋でした。

 散歩道 
〜 雑学:癌は何色 〜

 患者さんに「癌って何色ですか?」と聞かれることがあります。確かに普通の人はレントゲンで癌の「影」を見ることはあっても、体から取り出した癌そのものを見ることはまず無いでしょうから癌が何色かは知らないと思います。
 逆に患者さんに「何色だと思いますか?」とたずねると、たいてい「悪性、悪いもの」というイメージからか「黒」とか「灰色」といった暗い色の答えが返ってきます。でも正解は・・・癌の種類によりさまざまで一概には言えません。しかし悪性黒色腫といったようなものを除くと内臓にできる癌は一般的には白〜黄色といった、どちらかというと明るい色であることが多いです。
 一方良性のものには、これも一概には言えませんが、たとえば肺にできるものでは「肺内リンパ節」とか「真菌腫」など、色が黒いものも多数あります。
 検診などで体の中に腫瘍(できもののこと)が見つかったとき「良性か悪性の癌か、しっかり検査して白黒はっきりさせましょう」と言うことがあります。でもこれって黒が癌?それとも白が癌?一体全体白と黒、どちらが癌でどちらが良性なのでしょう?!

 新潟労災病院には呼吸器外科という科があります。呼吸器外科では検診やその他で胸部レントゲンの異常を指摘された方の精密検査や、その治療を専門的に行っています。 (N.N)
胸のレントゲン写真です。右肺に腫瘍(できもの)があります(矢印)。 手術で摘出した肺です。矢印内の白い部分が悪性の腫瘍(癌)です。  

このウィンドーを閉じる