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骨粗鬆症にはコツコツ(骨骨)運動!

リハ科医師   古子 剛

 骨粗鬆症とは、骨が粗(あら)くなって鬆(す)が入る症状を示す疾患です。骨の中には多くの細かい柱や梁(はり)があり、網の目のような構造をしています。健康な人の骨は骨の柱が太くて丈夫です。一方、右の骨粗鬆症患者の骨では骨の柱が折れて途切れたり細くなって今にも折れそうになっています。国内の骨粗鬆症にかかっている女性の割合は加齢とともに増え、50代の女性では10人に1人ですが、60代の女性では3人に1人、70歳以上の女性では2人に1人にもなります。骨量は思春期に急速に増え、性成熟期になると骨量は人生のうちで最大のピークに達して40歳代くらいまで維持されます。その後、男女とも骨量は減少しますが、女性では閉経を迎えて更年期になると骨の減少を抑えるエストロゲンの分泌が減る結果、骨量が急速に減ってきます。
若いときから栄養・運動・日光浴等の生活習慣に注意して骨の貯金のある人では骨粗鬆症になるのが遅くなりますが、これに比べて、元々、骨の貯金の少ない人では骨粗鬆症になるのが早いといえます。そこで対策。

対策@:コツコツ食べようカルシウム
骨粗鬆症になりやすい閉経後女性では1日800mg以上のカルシウムを摂ることが望ましいとされています。そのためには、なるべくカルシウムの豊富な食事を摂ることがすすめられます。カルシウムが豊富に含まれている食品には、ここに示したように乳製品、大豆製品、小魚・海草類、小松菜などの野菜があります。

対策A:コツコツとろうビタミンD
吸収率の悪いカルシウムを効率よく腸から吸収するためにビタミンDの補充が重要です。日光浴をすることによってビタミンDは体内で作られるため、晴れた日の散歩などがすすめられます。また、ビタミンDの豊富な食品としてレバー、椎茸、鶏卵、各種の魚を積極的に摂りましょう。

対策B:コツコツつづけよう骨によい運動
骨を強くするためには運動することも大切です。骨量が減るのを抑えるために階段の昇り降り、ダンベルを使った運動、壁立て伏せなどを行いましょう。また、転倒は骨折の原因となりますので、体のバランスをとるのに役立つ運動として軽いジョギング、しこ踏み、バランス歩行などもお薦めです。

対策C:コツコツつづけよう転ばぬ工夫
転倒、骨折が悲劇を起こします。転ばないように部屋の掃除、階段には手すり、立ち上がるときはゆっくりと等工夫が必要です。
何でも骨骨(コツコツ)が大事ですよ!

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